前回書いたように、筆者は偏頭痛の予防に漢方薬をつかっている。
若いころの頭痛は偏頭痛ではなかった
高校生くらいのときにはもう頭痛持ちだった。母がそうだったので、そういうものだと思っていて、出たら市販の頭痛薬を飲んでいた。当時はバファリンが多かったと思う。「頭痛にバファリン♪」というCMを思い出す。薬は効いていたので、緊張型頭痛だったのかなと思う。
そのまま親譲りの肩凝り持ちに育ち、終日コンピューターの前で仕事をするようになったら肩凝りもひどくなったので、頭痛はそこからくるものだと思っていた。というか、その頃は実際にそうだったのだと思う。
マッサージや鍼に通い、頭痛が出たら市販の頭痛薬を飲んだ。いつのころからか、愛用はイブになっていた。このころも頭痛薬を飲めば治っていた。
頭痛薬が効かなくなった?
ところが、いつのころからか、頭痛薬を飲んでも効かないことが出てきた。頭痛薬を多用すると、むしろ頭痛が起こりやすくなるという話は聞いていて、1日に1錠以上は飲まないように、また連日では飲まないようにしていたので、薬物乱用性頭痛ではないと思うのだが、それにしても治らない。
特に、ワインを飲んだ時に、その治らない頭痛が起こる確率が高かった。二日酔いというには出るのが早い。その夜のうちに、ボワン、ボワンと響くような頭痛が起こる。
最初は、飲み過ぎだと思っていた。でも、そうなるときとならない時がある。よく考えると、飲んだ翌日が雨の時と、飲んだ日が生理前だったときによく起こっていた。
二日酔いじゃないのに、まともに活動できない
そのうち、治まらない頭痛の程度が増してきて、その頭痛が起こってしまうと、まともに活動できなくなった。そうなると、仕事にも家事にも差し支える。二日酔いだと思っていた時は、休前日以外に飲まなければ済んだが、平日に急に起こることもあり、仕事を病欠することまで出てきた。
ちょうどその頃に転居することになったのだが、幸運にもその転居先の近くに、「頭痛外来」と大きく看板を出している病院があった。頭痛外来というものがあるのは知っていたが、それまでは家や職場から行きやすいところになくて二の足を踏んでいたのだが、家の近くとなれば、行かない理由はない。
ようやく頭痛外来にたどりつく
早速電話して、症状が出ているときに行った方がいいのか、聞いてみた。すると、それはどちらでもよいという。症状が出ているときは動けないときなので、どちらでも良いのは助かる。予約制ではなかったので、その日のうちに行くことにした。
病院全体は、内科、脳神経外科、循環器科、アレルギー科、小児科、整形外科と書いてあった。町医者らしくなんでもありな感じだが、2つめが脳神経外科なのがなんとなく頼もしい。
受付で、頭痛で来たと言うと、通常の問診票の他に、頭痛用のチェックシートを渡された。その中に、あとで考えれば明らかに偏頭痛のための項目が並んでいるところがあった。
偏頭痛チェックシート、当てはまり過ぎ
頭痛の際に下記の症状がありますか?
- 吐き気
- 入浴すると痛みが増す
- 音・臭い・光に反応して痛みが増す
- 階段を上るなどの体の動きで痛みが増す
- 暗い静かな場所にいたいと思う
- 何かが皮膚に触っているのが不快に感じる
・・・ハイ先生、全部〇です。
診察では他の大きな病気が隠れていないかのチェックもされたが、医師の判断としても偏頭痛だろうということになり、対処療法としてのトリプタン剤についての説明を受けた。
そしてこの医師が勧めてくれたのが、漢方薬だった。偏頭痛が起こりやすい体質を、漢方薬で改善できる、と説明された。
これらの薬の話は、また後日。