夕食後、私がPCに向かっている時間は、TVがつけっぱなしになっている。連れ合いがTVっ子(死後か?)でつけておきたがるのだが、たいていうたたねを始めてしまう。私は特に見ていないので消してもいいのだが、消すととたんに目を開けて「なんで消すんだよ~~」と苦情が出るので、消せない。
でもニュース番組が終わって、アイドルだのお笑い芸人だのが騒いでいる番組がうるさく始まると、とりあえすNHK Eテレにチャンネルを変えてしまう。チャンネルチェンジには特に苦情はこない。
そういうわけでEテレをつけっぱなしにしておくと、語学番組が始まることがある。最近の語学番組はよくできていて、飽きさせないようにするためか、海外ロケでのスキットや、言語と言うよりその国の文化紹介が盛り込まれていて、旅番組っぽくてけっこうおもしろい。
先日、そういう流れでロシア語講座を見ていた。
その日はスキットの会話の相手役が、現地の有名なコスプレイヤーだった。ジャパニメーションは世界を席巻しているが、ロシアでも日本のアニメは人気があるらしい。スキットでは、会話の相手を求めて、アニメショップに向かう。
とてもアニメショップがあるとは思えない何の変哲もない建物のドアを入り、階段を降りると、地下に、アニメグッズをずらっと並べた店がある。
そこで目についた商品を見てひとこと。
「 Oй, Дакимакура! 」
Oй は「わあ!」みたいな感嘆詞で、Дакимакура は「da-ki-ma-ku-ra」と読む。
カタカナで書くと、ダキマクラ。意味は、そのまんま、抱き枕だという。
しかしここで、普通の抱き枕を思い浮かべてはいけない。
Дакимакураをコピペして、Googleの画像検索で、検索してみていただくとわかると思うが、アニメのキャラクターやアイドルの写真を等身大に印刷した、痛いグッズのことである。
このようなものです。結構お高い。
なんとなく恥ずかしいのでちっちゃく貼っときます。
外国へ日本語の発音のまま導入されている単語は、Sushi(寿司)、Karaoke(カラオケ)、Mottainai(もったいない)など独自の文化に関するものが多い。
そしていまや、海外へ輸出されている日本文化と言えば、アニメや漫画などのオタク文化だ。
もともと現地にはなかった概念が、アニメのキャラクター設定やストーリーとともに流入し、単語として定着している。Senpai(先輩)、Moe(萌え)、Tsundere(ツンデレ)等など。
そしてДакимакураは、英語でもDakimakura。もちろん普通の抱き枕のことではない。普通の抱き枕の話をするときに間違って使って、あらぬ誤解を受けないようにしないと。使わないか😅