食品は国産しか買わないようしている、というと、農薬とかが気になるから?と聞かれるが、そうではない。
理由は2つ。
まずは、日本での食料生産を支えてくれている人を応援したいから。
もうひとつは、流通の環境負荷が低いものを優先したいから。
もちろん加工品も含めて完璧になんてできないので、生鮮品に限っての話ではある。あと最近は、納豆や豆腐、冷凍食品などで、原材料が国産かどうかを全面に出している商品もあるので、そういう場合も国産を選ぶ。
そう志してみたものの、やってみると結構難しい。輸入の肉はたいてい国産より安くて誘惑されるし、野菜や果物は季節や種類によっては店頭にならんでいないものもあって、考えておいた献立を変えるしかない場合もある。
今日は、それでも国産の食品を選ぶことには価値があると考えている理由を、書いてみたい。
- 新型コロナで輸入ストップの影響が出た
- 少しのバランスの崩れでパニック買いが起こる
- 国レベルでは「不測の事態」の準備があるようだが
- 国民の4割しか自力で食べられない現実
- そんな中で農業に携わっている方を応援したい
新型コロナで輸入ストップの影響が出た
新型コロナ感染拡大の影響によるマスクや消毒剤の品薄は、ほぼパニックの様相を示していたが、ようやく落ち着いてきた。いまや、暑さ対策の機能性マスクの台頭で、せっかく量産したマスクが50枚入りの箱で店頭で投げ売りされているありさまだ。
マスクだけではなく、日本の産業の根幹を成している自動車メーカーも、海外から部品が入ってこないという理由で、工場を一時止めるほどの影響を受けた。他の産業でも、同じことが起きているだろう。
必ず必要なものの生産を海外に頼っていることの怖さを感じる。
といっても、マスクや自動車部品は、なくなると困りはするが、いきなり生死に直結することはない。
では、食品はどうか。
少しのバランスの崩れでパニック買いが起こる
今回、外出自粛の初期に、一時期、スーパーの店頭から米が消えたことがあった。自宅での食事が増えて急に消費が増えた、というだけでは説明ができない状況だったと思う。米の供給が不足しているという根拠はなにもなかったのにも関わらず、パニック買いが起こっていた。
では、もしも、食品を媒介する感染症である種の食品が輸入できなくなったとか、日本と取引の大きい国で感染爆発があって食料の生産も輸出も止まってしまうような事態が、実際に起きていたら、いったいどうなってしまうだろう。
国レベルでは「不測の事態」の準備があるようだが
農林水産省のページには、
というのが掲載されていて、食料が安定供給されなくなるような不測の事態にどう対処するべきか、「不測の事態に対する具体的な対応手順」なるものが掲載されている。
この資料、いかにも省庁のお役人さんが作りそうな細かいもので、一読して、どこが具体的やねん、と思ってしまった。これを見たら、農林水産省の方々は下っ端に至るまで、「なるほど!では私はこう動けばいいのか!」と理解されるものなのだろうか…。
国民の4割しか自力で食べられない現実
そんなことはともかくとして(農林水産省のページにはこれを見に行ったのではなくて、自給率を見に行ったのだった。つい寄り道をしてしまった)、
問題は食料自給率だ。
生産額ベースが高々7割なのも問題だが、カロリーベースで4割を切っている というのが、もうどう見ても恐ろしい。
日本は、国土に砂漠が多いとか、北極圏に近くて寒冷すぎるというわけでもない。むしろ温暖で、国土が南北に長くて気候帯も様々なので、バリエーションに富んだ栽培も可能だ。
それなのに食料自給率が低いというのは、やれるのにやってない、ということなのではないかと思えてしまう。もっと国が後押しすればいいのにとも思うが、米国から買っている大豆や小麦、肉類をあまり生産振興すると、国際関係上良くないのかもしれない。
そんな中で農業に携わっている方を応援したい
そんな状況なので、日本国内で食品を生み出している人がいることを、ほんとうにありがたいと思う。そういう方たちは、ぜひ儲かっていてほしい。
農業は気候や相場に左右されるし体力的にも大変だと思うので、せめて儲かる職業であれば、と思う。
そのためには、我々が国産を選ばないと。
外食でも記載があれば気にするが、けっこう判別は難しいので、せめて自分が料理するときは、少しくらい高くても国産の生鮮品を使おう。そういう気持ちで、日々、買い物している。
長くなってしまった。2つめの理由は、次の記事で書こうと思う。
国産応援スポンサーリンク